校長室だよりNO25

 昨日の午後、校長を対象とした人権教育研究協議会に出席しました。講演のテーマは「クラスに一人は必ずいる!?セクシュアル・マイノリティの子供たち」です。最近よく「LBGTQ」という言葉を聞きます。私自身も理解できていると思い込んでいました。

 講師は、株式会社ニューキャンバス代表の杉山文野という方で、私自身は存じ上げておりませんでした。杉山さんが登壇しました。小柄ながらも体格がよく、短髪でひげを生やした男性と認識し、どんな話をしてくださるか楽しみにしていました。杉山さんが自己紹介を映像(写真画像)を投影しながら始めると、小学生から高校生までの杉山さんの写真、全てスカートを身に着けた女性の写真で驚きました。杉山さんは、カラダの性は女性ですが、ココロの性は男性なのです。小学生の頃から、スカートをはくことが苦痛で、好きになる子は女の子。そんな自分は「おかしいのだ」と、本当の自分の感情を押し殺し、誰にも相談できず、30歳までには死のうと思っていたそうです。

 そう杉山さんが話された時、私はセクシュアル・マイノリティついて私は「理解している」と思っていましたが、「理解しているつもり」だったと気が付きました。「自分はおかしいと思い続け、葛藤している」人の思いに気付いていませんでした。大切なことを理解していませんでした。現在、「LGBTQ」の人口は約5%~8パーセントだそうです。つまり、13人~20人に1人は、そのことで葛藤しているということです。子供たちの中にも杉山さんの様に、悩んでいる子がいるかも知れません。実際、9歳の男の子が「男の子が好きだ」と言ったことにより、周りの子供たちからいじめられ、自殺をしてしまったこともあったそうです。そんな悲しいことが起こる前に、子供が相談できる、子供の悩みに真剣に耳を傾けられる体制を作らなければいけないと強く思いました。小学生の子供たちにどの様にして教えていけばよいのか、難しい問題もありますが、子供の発達段階に応じて「多様性」を受け入れられるような子供たちを育成していかなければいけないと思いました。杉山さんが「LGBTQの問題は、自分は何者なのかというアイデンティティに関わる重大な問題です」と言われたことが、ずっと心にひっかかっています。

 子供が親にそのことを相談(カミングアウト)することも、とても勇気のいることです。話したら、自分が嫌われてしまうと思うからです。あるカミングアウトされた保護者が「昨日の娘も、今日からの息子も、自分の大切な子供に違いはない」と言ったそうです。凄い言葉です。でもその通りだと思います。どの子も「自分らしく生きる」ことができるような社会になるために、まずは学校から変えていかなければいけないと思います。何かこの件でご相談したいことがありましたら、お話しください。学校として精一杯支援できる体制を作っていきます。

 

 

更新日:2022年05月11日 13:42:04